殺すように、愛して。
拘束を解かれても、体は重かった。怠かった。熱かった。息がずっとしにくかった。絞めつけられて。首が。首を。締めつけられて。苦しい。首輪がきつい。きつい、黛。もっと、加減して。つけるなら、加減して。つけるなら、つけるなら、つけるなら、って、何。なんで黛が首輪を持ってるの。アルファなのに。オメガじゃないのに。首輪をストックしておく理由は何。
すぐには頭を過らなかった大きな疑念が、時間差で俺の思考を支配する。解放されたばかりの手で首輪に触れて、きつく絞めた本人の目の前であることに意識を向けられないまま、無自覚に挑発するように堂々と緩めようとしたら、瀬那、とその手を掴まれ止められた。視線の先、目が、笑っていない。彼の目は、ずっと笑っていない。開きっぱなしの瞳孔は、常に俺を見ている。彼が自ら目を背けることはなかった。喋る声が、微かに震える。
黛、これ、きつい、し、なんで、黛が、首輪、持ってるの……? きつくないよね。ちょうどいいよね。ちょうどよくな……。瀬那は俺のオメガだから、パートナーの首輪を用意するのは当然だよ。俺は、黛の、オメガ、じゃない。瀬那は俺のオメガだよ。……ち、ちがう。違わないよ。瀬那は、俺じゃないと満足できない。そんなこと……。不思議だよね。まだ番になってないのに、瀬那は他のアルファを受け付けない体になってる。俺以外のアルファだと、体が拒絶する。ま、まゆずみ……。パニックになって、無意識に俺を欲しがる。例えそれが運命の番でも、瀬那は俺を求めるんだよ。や、やめ、て……。そういう体になってるの、瀬那は気づいてないよね。運命よりも運命なんだよ、俺と瀬那は。ち、ちがう、ちがう……。瀬那はまだ自分の本質を自覚してないんだね。でも大丈夫だよ。俺がこれからも教え続けて、気づかせてあげるから。あ、や、まゆずみ……。俺と瀬那は、凹凸がぴったり嵌まってるってことを、ちゃんと、教えてあげる。瀬那が自分の嗜好を意識して、自覚すれば、もっと気持ちよくなれるよ。や、やだ……。気持ちいいことしかないね、瀬那。もっと、素直になっていいんだよ。
すぐには頭を過らなかった大きな疑念が、時間差で俺の思考を支配する。解放されたばかりの手で首輪に触れて、きつく絞めた本人の目の前であることに意識を向けられないまま、無自覚に挑発するように堂々と緩めようとしたら、瀬那、とその手を掴まれ止められた。視線の先、目が、笑っていない。彼の目は、ずっと笑っていない。開きっぱなしの瞳孔は、常に俺を見ている。彼が自ら目を背けることはなかった。喋る声が、微かに震える。
黛、これ、きつい、し、なんで、黛が、首輪、持ってるの……? きつくないよね。ちょうどいいよね。ちょうどよくな……。瀬那は俺のオメガだから、パートナーの首輪を用意するのは当然だよ。俺は、黛の、オメガ、じゃない。瀬那は俺のオメガだよ。……ち、ちがう。違わないよ。瀬那は、俺じゃないと満足できない。そんなこと……。不思議だよね。まだ番になってないのに、瀬那は他のアルファを受け付けない体になってる。俺以外のアルファだと、体が拒絶する。ま、まゆずみ……。パニックになって、無意識に俺を欲しがる。例えそれが運命の番でも、瀬那は俺を求めるんだよ。や、やめ、て……。そういう体になってるの、瀬那は気づいてないよね。運命よりも運命なんだよ、俺と瀬那は。ち、ちがう、ちがう……。瀬那はまだ自分の本質を自覚してないんだね。でも大丈夫だよ。俺がこれからも教え続けて、気づかせてあげるから。あ、や、まゆずみ……。俺と瀬那は、凹凸がぴったり嵌まってるってことを、ちゃんと、教えてあげる。瀬那が自分の嗜好を意識して、自覚すれば、もっと気持ちよくなれるよ。や、やだ……。気持ちいいことしかないね、瀬那。もっと、素直になっていいんだよ。