殺すように、愛して。
まゆずみ、まゆずみ、まゆずみ。まゆずみ。まゆずみ。まゆずみ。まゆずみ。まゆ、まゆずみ。まゆ、ずみ。まゆずみ。ま、ゆ、ず、み。まゆず、み。しぬ。し、ぬ。しぬ。
「瀬那、可愛いね」
瞳が光や色を受け入れられなくなり始めた時、事あるごとに吐いている例の言葉を散らした黛が、頬を撫でていた手で俺の落ちかけていた頭を支えた。指に髪を絡めて後頭部に触れる黛の骨張った手に、左右真正面だけでなく、背後までも支配されるような感覚に陥って。知能が吸い取られているかのように馬鹿になっていった。
まゆずみ。しぬ。まゆずみ。しぬ。まゆずみ。しぬ。まゆずみ、まゆずみ、まゆずみ。しぬ、しぬ、しぬ。まゆずみまゆずみまゆずみ。しぬしぬしぬ。へんになる。おかしくなる。ばかになる。まゆずみ。まゆずみ。まゆずみは、おれをみてる。まゆずみ。
「歪む瀬那も、酔う瀬那も、狂う瀬那も、汚い瀬那も、醜い瀬那も、全部、可愛いね」
引っ張っていた首輪を片手で器用に止め直しながら、休む間もなく流れるようにパフォーマンスを切り替える黛は、俺に繋いだ見えない、透明な鎖を手にして。今度は言葉で俺を乱して縛りつけた。もう随分と前から、俺は身動きが取れなくなっている。ぐるぐるに巻きつけられた鎖は、俺の自由を奪っていた。
「瀬那、可愛いね」
瞳が光や色を受け入れられなくなり始めた時、事あるごとに吐いている例の言葉を散らした黛が、頬を撫でていた手で俺の落ちかけていた頭を支えた。指に髪を絡めて後頭部に触れる黛の骨張った手に、左右真正面だけでなく、背後までも支配されるような感覚に陥って。知能が吸い取られているかのように馬鹿になっていった。
まゆずみ。しぬ。まゆずみ。しぬ。まゆずみ。しぬ。まゆずみ、まゆずみ、まゆずみ。しぬ、しぬ、しぬ。まゆずみまゆずみまゆずみ。しぬしぬしぬ。へんになる。おかしくなる。ばかになる。まゆずみ。まゆずみ。まゆずみは、おれをみてる。まゆずみ。
「歪む瀬那も、酔う瀬那も、狂う瀬那も、汚い瀬那も、醜い瀬那も、全部、可愛いね」
引っ張っていた首輪を片手で器用に止め直しながら、休む間もなく流れるようにパフォーマンスを切り替える黛は、俺に繋いだ見えない、透明な鎖を手にして。今度は言葉で俺を乱して縛りつけた。もう随分と前から、俺は身動きが取れなくなっている。ぐるぐるに巻きつけられた鎖は、俺の自由を奪っていた。