殺すように、愛して。
「汚いね、瀬那。それでも萎えることのない瀬那は、やっぱり俺が見込んだ通り、変態だね」
まゆずみ、まゆずみ、と酩酊する俺の口から指を抜きながら、変態だね、瀬那は、変態だよ、瀬那、変態、可愛いね、瀬那、変態でもなんでも、瀬那は可愛いね、と繰り返し、俺の潜在的な嗜好を呼び覚まそうとするかのような黛は、俺の唾液や吐瀉物でぬらぬらと濡れている自分の指を舌先で舐め始めた。下品なのに艶麗に見えてしまい、陶酔する。まゆずみ、まゆずみ、まゆずみ。指を舐めるその真っ赤な舌が、欲しい。欲しい、まゆずみ。
惚けて蕩けて穢れて堕ちていく俺と目を合わせた黛の口角が、よく見ないと分からない程度に持ち上がった。どこもかしこも束縛され、身動きが取れない状況の中、人を散々甚振った手で、俺の涎も吐瀉物も味わうように舐めて綺麗にした手で、彼は俺の体液に塗れた顔を触る。可愛いね、瀬那、と理性を失い貪欲になりかけている俺を瞳孔の開いた目で見下ろす黛は、頬をなぞって唇に指を這わし、そこにとろりとした液体をたらりと垂らした。彼の妖艶な唇の間から吐かれたそれは、唾液だった。
黛に唾を飛ばされた。違う。唾を落とされた。気の狂った俺は躊躇いもなく、唇に落とされた唾液を餌付けされるように舐め取って飲み込んでいた。甘くて、甘くて、そんなはずないのに、甘くて、甘くて、仕方がなかった。即効性のある、ありすぎる媚薬のように、それは俺を内側からも破壊して、頭をおかしくさせていく。
まゆずみ、まゆずみ、と酩酊する俺の口から指を抜きながら、変態だね、瀬那は、変態だよ、瀬那、変態、可愛いね、瀬那、変態でもなんでも、瀬那は可愛いね、と繰り返し、俺の潜在的な嗜好を呼び覚まそうとするかのような黛は、俺の唾液や吐瀉物でぬらぬらと濡れている自分の指を舌先で舐め始めた。下品なのに艶麗に見えてしまい、陶酔する。まゆずみ、まゆずみ、まゆずみ。指を舐めるその真っ赤な舌が、欲しい。欲しい、まゆずみ。
惚けて蕩けて穢れて堕ちていく俺と目を合わせた黛の口角が、よく見ないと分からない程度に持ち上がった。どこもかしこも束縛され、身動きが取れない状況の中、人を散々甚振った手で、俺の涎も吐瀉物も味わうように舐めて綺麗にした手で、彼は俺の体液に塗れた顔を触る。可愛いね、瀬那、と理性を失い貪欲になりかけている俺を瞳孔の開いた目で見下ろす黛は、頬をなぞって唇に指を這わし、そこにとろりとした液体をたらりと垂らした。彼の妖艶な唇の間から吐かれたそれは、唾液だった。
黛に唾を飛ばされた。違う。唾を落とされた。気の狂った俺は躊躇いもなく、唇に落とされた唾液を餌付けされるように舐め取って飲み込んでいた。甘くて、甘くて、そんなはずないのに、甘くて、甘くて、仕方がなかった。即効性のある、ありすぎる媚薬のように、それは俺を内側からも破壊して、頭をおかしくさせていく。