殺すように、愛して。
「黛、今日、俺、一人じゃない。由良、いる。今日、由良が……」

『ちょうどよかったね、瀬那。視姦するような第三者がいた方が興奮するよね、瀬那は』

「視姦……」

『背徳感は、興奮を煽るんだよ。瀬那は変態だから、余計にね』

「由良に、見られながら……?」

『でも残念だね、瀬那。あの弟は、醜態晒して啼く瀬那を見ようとはしないよ。可愛いのにね』

「俺、由良に、見られて……、それで……」

『弟、酷いのはきっと苦手だから、見せずに聞かせるのもいいね、瀬那。声を聞かれて、好き勝手に想像されて、自分がおかずにされるんだよ。瀬那は興奮するよね。全部快楽に変わって、ああ、もう、興奮してるね。可愛いね、瀬那』

「黛、由良の、前で、俺と、遊ぶ、の……? 俺、気持ち良くなれる……?」

『瀬那は変態だからね』

「あ、あ、どうし、よ、黛、まゆずみ、触って、さわって、いい……?」

『どこを触りたいの』

「や、あ、なんで、わかってる、くせに……」

『じゃあ、それ、瀬那の選ぶ言葉で、俺に聞かせて、教えて』

「や、やだ、まゆずみ、やだ、は、はずかしい……」

『恥ずかしいこと言わされたり聞かされたりする方が瀬那は善くなれるよね。声が、喜んでるよ、瀬那。可愛いね』

「ん、ん、まゆずみ、おれ、おれ……、い、いんぶ、ちぶ、さわり、たい……」

『卑猥だね、瀬那。でも、ダメだよ。項、噛ませた罰、しっかり食らってからじゃないと』

「あ、は、はは、そっか、ん、うん、わかった、俺、おれ、我慢、する、良い子で、がまんする、から……、だから、まゆずみ、はやく……」
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