殺すように、愛して。
 三人のベータが怯えている前で、人が近くにいる前で、堂々と俺の首を絞めて瞳孔を開く黛の腕を掴むが、まともな力が入らなかった。苦しいのに、その苦しさすら気持ちよさに変わっているような気持ち悪い感覚に包まれる。

 何これ。なにこれ。まゆずみ。まゆずみ。気持ちいい。気持ち悪い。きもちわるい。きもちいい。きもちわるい。なにこれ。

 罰を与えられているかのように首を絞められ続ける中、黛の空いた片手が布の下で硬くなっている敏感な箇所に触れて。そのまま、弄るようにズボンの中に侵入した手が、直接、快感を教えた。

「ひ、あっ……、ああ……」

「気持ちいいね、瀬那。首絞められてるのに、気持ちいいね、瀬那。ずっとこうしてほしくて、こうなりたくて、わざと俺のいない場所で発情したんだね」

 気道を塞がれながらも喘いでしまう俺の反応を見て、都合のいいように解釈する黛の俺を責める両手は止まらなかった。第三者の目がある中なのに、首だって絞められているのに、黛の手が緩急をつけながら動く度に気持ちよさを感じて溺れていく。絞められた喉から無理やり絞り出される嬌声を抑えられなかった。

 瀬那。瀬那。瀬那。気持ちいいね、瀬那。気持ちいいね。苦しいのに気持ちいいね。見られてるのに気持ちいいね。気持ちよすぎておかしくなっちゃうね。瀬那のここから、気持ちよさそうな音もしてるよ。俺の手、瀬那のでびちゃびちゃ。後孔もヒクヒクしてそうだね。濡れてるそこに俺の入れて出したら、孕んじゃうかもしれないね。瀬那。瀬那。気持ちいいね。瀬那。可愛い。痙攣してる、可愛い。気持ちいいんだね、瀬那。()っていいよ、瀬那。瀬那。達っちゃうね。きもちいね。
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