ドラマティック トレイン ~ 運命の出会いは通学中に起きる
焼き場から少し離れたところに水道施設があり、姉とその仲良しグループはそこで切り分けられたお肉を串に差し、私たちは野菜を洗い終わると、そのまま焼く野菜と焼きそばにする野菜を選別しながら切り分けていた。男子チームはBBQグリルを組み立て終わったのか、グリルから煙が出始めたので火がつけられたのだと遠くからでも分かった。ここに来るときは私以外に周りに知り合いのいない磐田くんを心配したが、葵くんとすっかり仲良くなったようで火のついたグリルの横で二人でじゃれ合っている様子が見えた。
「ちょっと!葵くんについてまったく話聞いてないんだけど!てか、ビジュ良くない?しかもアメリカ帰り!」
野菜を切りながら真美ちゃんが問い詰めてきた。
「三次元NGの私から見ても確かにビジュ良い方だね。身長も高いし…。磐田くんとはなんかちょっとジャンルが違う感じのイケメン。…うん、BL的にありだな。」
タケっちも葵くんがカッコ良いと言っていたが、少々方向性が変わってしまっている様だ。
「そんなにビジュいいかな?幼馴染だから子どもの時のわんぱく男子のイメージが強すぎてカッコいいとか全く思わないけど…。」
まぁ、昔に比べると少しオシャレになったかなぁ?って感じはするかはど…。身長が高いと普通の人もカッコよく見えるって言うし…。アメリカ帰りのオプション割増も付いたのか?
「ふ〜ん。奈々的にはそれだけなのぉ?一緒に暮らしてるんでしょーー?ドキドキしちゃったり、胸きゅんな出来事とかないのぉ?」
真美ちゃんが更にさぐり入れてきた時、ふと、この間、買った本を自分の部屋に取りに行った時、葵くんにふざけて抱きしめられた事を思い出し、一瞬頬が熱くなったがすぐに頭を横に振って慌てて思考から消した。
「小さい頃から一緒だと変なところを互いに見てるから何もないよー!」
「ふーん…そんなもんかねー。葵くんかなりハイスペ男子だと思うけどなぁー。あたし狙っちゃおうかなぁ〜。」
「真美、あんた彼氏いるじゃん。」
タケッちが速攻で突っ込む。
「バレなきゃよし(笑)!」
「いや、ダメだろ。」
「そうそう!ダメダメ(笑)」
二人には葵くんについて何も話していなかったので、家が隣同士だからよく遊んでいたこと、今しかなく一緒に住んでる経緯を説明をした。そして、口の悪い葵くんとは大違いの可愛い弟がいることも話をした。もちろん、自分の黒歴史にあたる『白雪姫ごっこ』には一切触れる事はしなかった。
そうだ!『白雪姫ごっこ』の件は葵くんにも口止めしておかなくちゃ!
いくら子どもの頃の話だからとは言え、無理やりキスさせていただなんて絶対にバレたくない。特に磐田くんにバレて誰とでもキスする女だなんて思われたくなかった。
「奈々〜。お肉から終わったけど野菜はどんな感じ??」
女子トークで盛り上がっていると姉が様子を伺いにきてくれた。
「あ、お姉ちゃん!もうすぐ終わるよー!」
「よし!じゃあ、男手が必要だね!大和くーーーん!」
姉はうっすらと炭で汚れた軍手にビールを持った焼き場にいる彼氏を大きな声で呼んだ。姉の声にすぐに反応した姉の彼氏は顔を上げて姉を見ると大きく両手で手を振った。名前を呼ばれただけなのに幸せそうな笑顔を見る姉の彼氏からは姉への愛が感じられた。
「大和くーん!切るの終わったから手が空いてる人寄越してー!」
大声で叫ぶと、しっかり姉の言葉が届いた様で、遠くで姉の彼氏は大きく腕を上げて丸を作った。それから数人に声をかけると何人かこちらに向かってゾロゾロと歩き始めた。
「ちょっと!葵くんについてまったく話聞いてないんだけど!てか、ビジュ良くない?しかもアメリカ帰り!」
野菜を切りながら真美ちゃんが問い詰めてきた。
「三次元NGの私から見ても確かにビジュ良い方だね。身長も高いし…。磐田くんとはなんかちょっとジャンルが違う感じのイケメン。…うん、BL的にありだな。」
タケっちも葵くんがカッコ良いと言っていたが、少々方向性が変わってしまっている様だ。
「そんなにビジュいいかな?幼馴染だから子どもの時のわんぱく男子のイメージが強すぎてカッコいいとか全く思わないけど…。」
まぁ、昔に比べると少しオシャレになったかなぁ?って感じはするかはど…。身長が高いと普通の人もカッコよく見えるって言うし…。アメリカ帰りのオプション割増も付いたのか?
「ふ〜ん。奈々的にはそれだけなのぉ?一緒に暮らしてるんでしょーー?ドキドキしちゃったり、胸きゅんな出来事とかないのぉ?」
真美ちゃんが更にさぐり入れてきた時、ふと、この間、買った本を自分の部屋に取りに行った時、葵くんにふざけて抱きしめられた事を思い出し、一瞬頬が熱くなったがすぐに頭を横に振って慌てて思考から消した。
「小さい頃から一緒だと変なところを互いに見てるから何もないよー!」
「ふーん…そんなもんかねー。葵くんかなりハイスペ男子だと思うけどなぁー。あたし狙っちゃおうかなぁ〜。」
「真美、あんた彼氏いるじゃん。」
タケッちが速攻で突っ込む。
「バレなきゃよし(笑)!」
「いや、ダメだろ。」
「そうそう!ダメダメ(笑)」
二人には葵くんについて何も話していなかったので、家が隣同士だからよく遊んでいたこと、今しかなく一緒に住んでる経緯を説明をした。そして、口の悪い葵くんとは大違いの可愛い弟がいることも話をした。もちろん、自分の黒歴史にあたる『白雪姫ごっこ』には一切触れる事はしなかった。
そうだ!『白雪姫ごっこ』の件は葵くんにも口止めしておかなくちゃ!
いくら子どもの頃の話だからとは言え、無理やりキスさせていただなんて絶対にバレたくない。特に磐田くんにバレて誰とでもキスする女だなんて思われたくなかった。
「奈々〜。お肉から終わったけど野菜はどんな感じ??」
女子トークで盛り上がっていると姉が様子を伺いにきてくれた。
「あ、お姉ちゃん!もうすぐ終わるよー!」
「よし!じゃあ、男手が必要だね!大和くーーーん!」
姉はうっすらと炭で汚れた軍手にビールを持った焼き場にいる彼氏を大きな声で呼んだ。姉の声にすぐに反応した姉の彼氏は顔を上げて姉を見ると大きく両手で手を振った。名前を呼ばれただけなのに幸せそうな笑顔を見る姉の彼氏からは姉への愛が感じられた。
「大和くーん!切るの終わったから手が空いてる人寄越してー!」
大声で叫ぶと、しっかり姉の言葉が届いた様で、遠くで姉の彼氏は大きく腕を上げて丸を作った。それから数人に声をかけると何人かこちらに向かってゾロゾロと歩き始めた。