強烈な旦那様♡おバカなカメ
「━━━━━へぇー、咲那(さな)も結婚したんだ!」
元クラスメートの咲那も結婚したらしく、夏菜と咲那が中心でワイワイと旦那の話になった。

「相手は?」

「◯◯商事の社員」

「大手じゃん!」
「凄っ!」

「咲那ちゃんは、美人さんだしわかるな!」
「夏菜の旦那は?」

「フリーのデザイナーさん。
Webとか、広告とか、お店のロゴとか色々…」
「へぇー!
なんて名前の?」

「あ、それは言っちゃダメなんだって!」
「どうして?」

「うーん…よくわかんない」
首を傾げ、言った夏菜。

ドッと、笑いがおこる。
「プッ…夏菜らしい!(笑)」
噴き出した晶子が、目尻を拭いながら言った。

「今日、聞いてみる!
“どうして言っちゃダメなの?”って」
「フフ…会ってみたいなぁー、夏菜の旦那」

「帰り、迎えに来てくれるって言ってたから、紹介するね!」
「うん!」
微笑む夏菜に、晶子も微笑み返す。


「━━━━━あ、ねぇ!
二人とも、旦那の写真ないの?」
友人の一人が、夏菜と咲那に言う。
「あるよ!」

夏菜がスマホを操作し、李範とのツーショットの写真を見せた。

「わ…イケメン……//////」
「ほんとだ…/////」

「ね?カッコいいでしょ?」
「「「確かに~!」」」

「咲那は?」

「え?あ、旦那、写真苦手なの」
「えー、残念ー」


そして同窓会が解散になり、みんな駅まで一緒に向かった。

「二次会行かない?」
「どっかで、お茶しよ~」

「夏菜は、どうする?」
晶子が聞いてくる。

「私は、帰るね!」
「そっか!旦那、ここに呼ぶの?」
「うん!」
「じゃあ、会ってから行こうかな?いい?」

「うん!もちろん!」
夏菜は、李範に連絡をした。


『━━━━━わかった。危ないから、人の多いとこにいろよ?
俺が行くまで、例え相手が知り合いでもついていくなよ?』
「うん、わかった!
今、お友達と待ってるから大丈夫だよ!
親友なのー」

『そうか。
良かったな!』
「うん!」

『じゃあ、そのお友達とやらと待ってな』

心配性な李範は、まるで我が子に言うように夏菜に言い聞かせる。
李範と夏菜はある意味親子のように、李範は夏菜を慈しむように愛し、夏菜は李範をとても頼りにし敬愛しているのだ。
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