強烈な旦那様♡おバカなカメ
中には晶子もいて、夏菜は嬉しそうに声をかける。
「晶子ちゃん、おはよう!」
「夏菜!おはよ!」

「よろしくね!」
「OK!大丈夫よ!私がちゃんとフォローするから!
それに、皆さん優しい人ばかりだし大丈夫よ!」
微笑む晶子に、夏菜も微笑んだ。


「━━━━みんな、今日から短期のバイトに入ってくれる、円城寺さんと峰芝(みねしば)くんだ。
教えてやって!」

「円城寺です。私、何をしてもトロいので、皆さんにご迷惑かけるかもしれませんが、頑張りますのでよろしくお願いします!」
「峰芝です!よろしくお願いします!」

晶子同様、みんな優しく教えてくれたため、夏菜は比較的緊張をせずにこなすことができていた。

「円城寺さん、休憩どうぞ?
峰芝くんも」

「「はい」」
夏菜と峰芝は、一緒に一度店を出た。

「円城寺さん、弁当?」
「あ、はい」

「へぇー!」
「峰芝さんは、お弁当はないんですか?」

「そうなの。
金なくてさ(笑)
…………なーんて━━━━━」
「じゃあ、どうぞ!」

「え?」
「私、なんか買ってきますので、峰芝さん食べていいですよ!
口に合うかどうかはわからないけど、不味くはないと思います!」

夏菜に、冗談は通じない。
相手の言葉を、真っ直ぐ受けとめる夏菜。
峰芝に、弁当を持たせた。

そして「私、パンか何か買ってきます」と言い、行ってしまった。

「ま、マジかよ……」
残された峰芝は、弁当を持ったまま固まっていた。


夏菜が、なかなか戻ってこない。
峰芝は心配になり、夏菜を探す。

夏菜はまだ、パンを選んでいた。
「円城寺さん」
「あ、峰芝さん」

「まだ、選んでんの?」
「あ、はい。なかなか決まらなくて……」
「休憩時間、あと15分しかないよ?」

「え!?ど、どうしよう…」

「じゃあ……」
峰芝は適当に三つ程パンをつかみ、夏菜に「目を瞑って」と言った。

言われた通りに瞑る、夏菜。

その夏菜に、峰芝が言った。
「右、真ん中、左。
どれがいい?
直感で言って!」

「じゃあ…右」

「ん!はい!目、開けて」
ゆっくり開けると、メロンパンを握らされていた。

「え?」

「円城寺さんが決められないなら、俺が決める。
はい、レジ行こ?」
そして、夏菜をレジに誘導した。
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