強烈な旦那様♡おバカなカメ
強面の李範とおバカな夏菜
「━━━━晶子ちゃん、赤ちゃんできたの!?」
「うん。3ヶ月目に入ってるって!
びっくりしちゃった……!
今日、彼と籍を入れに行くんだぁ!」
「そっか!おめでとう~!」
「ありがと!」
━━━━━━━━━
━━━━━━━…………
晶子が、恋人の子どもを妊娠した。
その事を、李範に話す夏菜。
自分のことのように、嬉しそうに話す夏菜。
李範は、複雑な気分を抱えていた。
どうして夏菜は、こんなに笑顔で友人の妊娠を話せるのだろう。
どうして夏菜は、友人の妊娠を祝福できるのだろう。
と━━━━━━
「………うーん、よくわかんない」
おもいきって夏菜に聞いてみると、夏菜はあっけらかんとして言った。
「妬んだりとかしねぇの?
ダチに嫌悪感もったりとか」
「え?どうして?」
「だって、夏菜はできないだろ?子ども。
ダチもそれを知ってるのに、その事をカメに話す。
無神経とか思わねぇの?」
「うーん、子どもできないのはしかたないし。
晶子ちゃんが、妊娠したのに知らない方がやだ!」
と、言うのだ。
「りーくんは、やっぱ嫌?
私に、赤ちゃんできないこと」
「そんなことない。
そりゃあ…そんな未来も幸せかもしれねぇが、俺的にはカメを一人占めできるから、これはこれで満足だ」
「だったらいい!」
「そうか……!」
そうだ、カメはこんな女だ。
何をするにも時間を要し、トロくておバカ。
いつも元気で、明るい純真無垢な女。
嘘がつけなくて、真っ直ぐ俺を見てくれる。
「…………私ね」
「ん?」
「りーくんが言ってくれた“あの言葉”を、いつも心に留めてるんだぁー」
「あの言葉?」
「事故を“過去のこと”としてちゃんと受け止めて、人のせいにせず、幸せに生きる努力をする」
「あぁ!そうか!」
「うん!
だから、大丈夫なの!
人の妊娠を、妬んだりしない!」
「そうだな!
……………フッ…やっぱカメは━━━━━━」
李範が、夏菜に顔を近づける。
そして口唇を重ねた。
チュッとリップ音をさせて離れて、額と額をくっ付け言った。
「最高の、俺の嫁さんだ━━━━━!!!!」
「フフ…純香さん、喜んでくれてるよきっと!」
「ん?」
「だって━━━━━━━━」
今度は、夏菜が李範にキスをする。
「私、今スッゴく幸せだもん!」
「フフ…あぁ!」
純香が優しく微笑み、李範と夏菜を見守っている気がした━━━━━━
これは、強面李範とおバカ夏菜の物語である。
終
「うん。3ヶ月目に入ってるって!
びっくりしちゃった……!
今日、彼と籍を入れに行くんだぁ!」
「そっか!おめでとう~!」
「ありがと!」
━━━━━━━━━
━━━━━━━…………
晶子が、恋人の子どもを妊娠した。
その事を、李範に話す夏菜。
自分のことのように、嬉しそうに話す夏菜。
李範は、複雑な気分を抱えていた。
どうして夏菜は、こんなに笑顔で友人の妊娠を話せるのだろう。
どうして夏菜は、友人の妊娠を祝福できるのだろう。
と━━━━━━
「………うーん、よくわかんない」
おもいきって夏菜に聞いてみると、夏菜はあっけらかんとして言った。
「妬んだりとかしねぇの?
ダチに嫌悪感もったりとか」
「え?どうして?」
「だって、夏菜はできないだろ?子ども。
ダチもそれを知ってるのに、その事をカメに話す。
無神経とか思わねぇの?」
「うーん、子どもできないのはしかたないし。
晶子ちゃんが、妊娠したのに知らない方がやだ!」
と、言うのだ。
「りーくんは、やっぱ嫌?
私に、赤ちゃんできないこと」
「そんなことない。
そりゃあ…そんな未来も幸せかもしれねぇが、俺的にはカメを一人占めできるから、これはこれで満足だ」
「だったらいい!」
「そうか……!」
そうだ、カメはこんな女だ。
何をするにも時間を要し、トロくておバカ。
いつも元気で、明るい純真無垢な女。
嘘がつけなくて、真っ直ぐ俺を見てくれる。
「…………私ね」
「ん?」
「りーくんが言ってくれた“あの言葉”を、いつも心に留めてるんだぁー」
「あの言葉?」
「事故を“過去のこと”としてちゃんと受け止めて、人のせいにせず、幸せに生きる努力をする」
「あぁ!そうか!」
「うん!
だから、大丈夫なの!
人の妊娠を、妬んだりしない!」
「そうだな!
……………フッ…やっぱカメは━━━━━━」
李範が、夏菜に顔を近づける。
そして口唇を重ねた。
チュッとリップ音をさせて離れて、額と額をくっ付け言った。
「最高の、俺の嫁さんだ━━━━━!!!!」
「フフ…純香さん、喜んでくれてるよきっと!」
「ん?」
「だって━━━━━━━━」
今度は、夏菜が李範にキスをする。
「私、今スッゴく幸せだもん!」
「フフ…あぁ!」
純香が優しく微笑み、李範と夏菜を見守っている気がした━━━━━━
これは、強面李範とおバカ夏菜の物語である。
終