嫌だって言ってるのに


「じゃお熱低くするために点滴しよっか。皐月さん解熱剤入った点滴持ってきてくれる~?」

「わかりました~」


点滴、といった瞬間いまからするの?って顔でじっと見つめてきた。


「ちょっとだけ痛いけど、お熱ずっと出てると体が疲れちゃうから、一回お熱さげよっか。」


すると、またふるふるというように横に首を振る。


「いたいの、やだ……」


「ちょっとだよ、すぐだから大丈夫。すぐ終わるよ?」


何もしていないのにすでに泣きそうで、目に涙をたくさんためて我慢していた。
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