君の甘い笑顔に落とされたい。
▲君の声が聞きたい。
〈茉白……うそでしょ……〉
桃ちゃんから送られたそのメッセージに、心の中でため息をつく。
ピピっと体温計が鳴って、恐る恐る数字を確認してみれば……
「(これは、どうしたってむりそう……)」
平熱よりも2度高い温度に、少し泣きそうになった。
〈桃ちゃんごめん、やっぱり熱あった。せっかくの遠足なのにごめんね…〉
メッセージを送信して、布団の中に潜り込む。
遠足当日。風邪を引いてしまいました。
あの大雨の日、濡れて帰ってきてから特に体を温めることもせずに試験勉強をしていたせい……だよね、ぜったい。
体が冷えてしまったのと、睡眠不足だったこともあって体調は悪くなる一方で。
『ちょっと茉白!?なんか昨日より顔が青白いんだけど!?大丈夫!!?』