君の甘い笑顔に落とされたい。

もしそうだとしたら、私の頭の中にはさらにハテナが増えると思う。



「気になるなら本人に聞いてみちゃえばいいんだよ。おもしろくないってなにが?とか」
「う、久世くんに話しかけるのは結構勇気がいるんだよ……」



いつも誰かに囲まれているし、なんでおまえが話しかけにくるの?とか、他の人に思われたら怖いし……
水族館一緒に回らないかって誘えたのも、2人きりだったから。

だから、


「あっ、久世くーん!おっはよー!」


あぁやって、誰の目も気にすることなく久世くんのそばにいけるのは、すごいなって思うの。

着いた教室で、久世くんと同じグループの女の子が手を振って駆け寄っていく。
そんな女の子に、久世くんは「おー」って、当たり前に返事をして。
< 159 / 284 >

この作品をシェア

pagetop