君の甘い笑顔に落とされたい。
久世くんに、聞こうとしていたことがあったの。
"なに言ってんだ"って、笑い飛ばされるかもしれないけど。
ねぇ、久世くん。
……もしかして、嫉妬、していたの?
「茉白」
ぴたり、足が止まって、
その声に、言葉に、目を見開く。
バッと久世くんの方を振り向いた。
「水族館の埋め合わせ、ちゃんとしろよ」
もう、見なくてもわかる。
私の顔は絶対赤くなっていただろうし、驚きと感動と嬉しさで、きっと変な顔をしていた。
そんな私を見て、久世くんは満足そうに目を細めたんだ。