君の甘い笑顔に落とされたい。
「っあの、それでいったいどういう用件でしょうか……!」
久世くんのペースを断ち切るために少し大きな声を出すと、「なに、もう忘れたわけ?」なんて、少し不満げな顔をされてしまった。
「水族館の埋め合わせしろってこの前言ったろ」
「えっ、本気だったの?」
「わー、人の言うこと疑うなんて最低じゃねー?」
「ご、ごめんなさい!そんな夢見たいな話があるとは思わなくて……」
だってそうでしょう?
好きな人とまた約束ができるなんて、奇跡みたいでしょ。
「夢じゃないから、今からその話しようって言ってるんだよ」
「……」
……ダメだ、どうしたって期待してしまう。
久世くんの言葉の裏に特別な意味を探してしまう。
「別に水族館じゃなくてもいいし……行きたいとこなければ俺考え─「っある!」