君の甘い笑顔に落とされたい。
もちろんそれは俺もで、だからこそ、少し胸が苦しい。
「メッセージあとで確認しとく!ちょっと一旦抜けんね」
曖昧に笑って、席を立った。
期末テストも終わり、数十分前に終業式も無事に終えた。
あとは先生から成績表をもらって、HRをしたら1学期終了。
夏休みが明けるまで、学校には来ない。
……だからこそ、
「夏休みでも連絡していい?」
花戸さんとの繋がりがほしい。
俺を見て、花戸さんはただでさえ大きな瞳をさらに見開かせた。
「う、うん、いいよ」
「まじ?うれしー!」
「……椎名くんって、天然人たらしだよね……」
「はは、なにそれ」
「だって、さっきのも昨日の言葉とかも……つい勘違いしそうになっちゃう」