君の甘い笑顔に落とされたい。
むしろ俺は、そんな反応してくれるなんて羨ましいと思うけど……
「なんとなくその違いが気になって……っていうか気に食わなくて?少し前まで、なんでだろーなって考えてた」
スマホをスラックスのポケットにしまって、柚琉は真っ直ぐに俺を見た。
「……"あぁそうか"って自覚したのは、あいつに告われてからだよ。」
「っじゃあなんで、」
なんで、花戸さんに返事をしてあげないんだよ。
夏休みが明けてから、ずっと泣きそうな顔してたの、柚琉だって分かってたはずなのに。
「1番最初に思い浮かんだのが、おまえのことだったから」
はっきりな声で、柚琉はそう言った。
俺のことって……どういうこと?
「初めて話した時のこととか、一緒にバカやって笑ったこととか。そーいう大事なこと、思い出してた」