君の甘い笑顔に落とされたい。
▲君に落とされたい。
「──茉白っ、これ、文化祭の私らのライブ動画にしたやつ。いる?」
「えっ、動画あるの!?ほしいっ」
文化祭が終わり、休みの日を挟んだ次の日の学校、放課後にて。
私の前の席に座って、スマホを操作する桃ちゃん。
ワクワクしながら動画が送られてくるのを待つ私。
「よかった〜!桃ちゃんのライブ見れなくて残念だったから」
「いやいや、むしろ来なくて正解だよ……!あのまま久世のことほったらかしでこっちに来てたら、さすがの私も怒るところだったよ……!?」
もう〜!って頬を膨らます桃ちゃんに苦笑いをする。
「でも、本当によかった。片想い、叶ってよかったね、茉白」
久世くんと付き合うことになったことを、私はその日のうちに桃ちゃんに伝えた。