君の甘い笑顔に落とされたい。
「あ、花戸さん来た。教室戻ろー」
うっ、そのキラキラスマイル……私には眩し過ぎます……っ。
思わず目を細める私。
「もう先に戻ったかと思ったよ」
並んで廊下を歩きながらそう言えば、椎名くんは可笑しそうに笑った。
「なんでよ。そんなことしたら仲悪いみたいじゃん。俺花戸さんともっと話したいし」
なんてことないようにサラッとそういうこと言えちゃう。
「(恐るべし天然人たらし……)」
椎名くんは久世くんより背は低いけど、
なんだか大きいって感じるな。
包容力とか、安心感とか。きっとそういうものがあるからなんだろうな。
「花戸さんってトイプードルみたい」
「ええっ、そんなこと初めて言われたよ?」
「だってほら、髪ふわふわで柔らかそーだし」