君の甘い笑顔に落とされたい。
「もう、桃ちゃん?そんなにジロジロ見ないの。ごめんね、椎名くん。どうしたの?」
椎名くんに向き直って首を傾げる。
「放課後みんなでカラオケ行かないかって話してるんだけど、2人もどうかと思って」
へぇ、楽しそうだねっ。
"みんな"っていうのは、今久世くんの周りにいるキラキラ男女の皆さんのことかな?
そんな人達に混ざるなんて、お邪魔じゃないかなぁ……
「私パス。部活あるから」
「うーん……桃ちゃんが行かないなら私も遠慮しようかな。誘ってくれてありがとう」
そう言うと、椎名くんは少ししょんぼりしたように肩を落とした。
「そか。残念」
「ご、ごめんねっ?」
「んーん、また誘うよ」と、ヒラヒラ手を振って行ってしまった椎名くん。