君の甘い笑顔に落とされたい。
『おまえ、何にビビってんの?だっせーなぁ』
あの時久世くんに心打たれたのは、私が下を向いてばかりだったから。
苦い記憶だけど、その先に久世くんがいたから。
だからこうして、過去のこととして桃ちゃんにも話せるんだと思う。
まぁ、結局私の恋愛観に影響を及ぼしてるみたいだけれど……。
「何それっ、ぜったい茉白が可愛いから嫉妬してたんだよ、その女達!」
「も、桃ちゃん!口悪いよっ」
「茉白の幸せを邪魔する奴らはゆるさんっ!」
「気にしなくていいんだからね!自分のしたいようにすればいいんだよ!」なんて、桃ちゃんはそう言って私の背中を力強く押してくれた。