君の甘い笑顔に落とされたい。


誰とでも仲良くなれちゃうし、困ってる人がいたら真っ先に助けようとするし。
久世くんのすごいところしか出てこない……



『おまえ、何にビビってんの?だっせーなぁ』



……あ。


「……そういえば、歌はあんまり得意じゃなかったね」


中学の合唱祭の時のことを思い出す。
私が、久世くんのことをカッコいいと思った時のことを。


「……なんで知ってんの?」
「え?っあ!えっと、それは……」


眉を寄せて、首を傾げる久世くん。
こ、これ、同じ中学出身だってこと、正直に言っていいのかな?

そんなことを考えていると、久世くんが何かを思い出したように「あぁ、」と一言もらす。


「そーいえば中学一緒だったか」
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