君の甘い笑顔に落とされたい。




「──えっ、ちょっと待って茉白、もう一回言って?」

「だ、だからっ、私やっぱり久世くんと両想いになりたいって言ったの……」



お昼休み、中庭のベンチで購買のサンドイッチを食べていた桃ちゃんは、私の言葉にニマニマと笑いだした。

うう、改めて言葉にすると恥ずかしい。


「ふぅ〜ん?へぇ〜?」
「桃ちゃん!からかわないでっ」

「あはは、ごめんごめん!前は見てるだけで十分って言ってたからさ。何の心境の変化かと思って。」
「い、いろいろあったんだよ……」

「この間2人で授業抜け出した時に何かあったんでしょ〜〜?やらしい〜〜!」

「や……!?」


抜け出したわけじゃないし、それに、や、やらしいってなんか嫌だなその言い方……!!
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