君の甘い笑顔に落とされたい。

だから、ただ見つめるだけじゃなくて、久世くんにも私のことを見て欲しいって、

もっと、気付いて欲しいって。



「その、そういう欲がでてきてしまったというか……」



恐る恐る、桃ちゃんの反応をうかがう。
「そっかぁ!」って、桃ちゃんはなぜか嬉しそうだった。


「いいね!そうこなくっちゃ!で?どうする?何する?あのグループに混ぜてもらう?」
「えっ、」
「だって、もっと久世に近づきたいんでしょ?」


キラキラ笑って、なんだか桃ちゃんがすごく楽しそう……?


「ていうか、茉白にちょうどいいイベントがあるじゃん!」
「イベント?そんなのあった?」

「あるよ!来週に!遠足だよ!」


あっ、そういえばそうだった。
2年に進級してから最初のイベント。
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