隣にいるのはツンデレ彩くん。
「あ、ありがとう……」


ぶわっと頬を赤くした陽菜に、また胸が変な気持ちになる。


本当、俺おかしい……。


「別に」

「あ、紙……好きなものは?だって」

「好きなもの……」

「せっかくだし、せーので言おう?」

「ああ」


好きなもの……か。


「せーの!」

「陽葵!……」
「悠人。……」

「陽葵って、誰だ?」
「悠人って誰?」


「悠人は」
「陽葵は」


「弟」
「妹」


「ぷっ……はは、彩くんめっちゃ揃えてくるね」


ははと微笑んでいる陽菜。


「それはお前だろ!」

「いやいやそっちだよ!ってか、弟だったんだね、悠人って人」

「ああ、超可愛いんだ」

「ううん、私の妹陽葵の方が可愛いから」

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