隣にいるのはツンデレ彩くん。

「彼女とうまくいってないんだよねー、君みたいな子、タイプだし付き合いたいなーって」

「あ、あの、彼女さんいるのにそんなことを言うのはっ……」

「文句あんならきてよ〜」

「えっ?」

前から手が伸びてきて、
手首を掴まれそうになった瞬間だった。


ギュウッ


後ろから、誰かに抱きしめられて、視界が真っ暗になる。


「俺の嫁になんか用か?」


明らかに低い声。

聞いたことある、これ彩くんの声だ。


「あ、なんだ彼氏持ちかよ……」

「早く行こうぜ」


男の人たちは、どこかへ行ってしまったらしい。
< 28 / 45 >

この作品をシェア

pagetop