弟子入りさせて下さい、生徒会長!
「失礼します。1年A組8番海影 千里です。
突然ですが生徒会長、私を弟子入りさせて下さい!」
私は勢いよく頭を下げた。
こういう時は簡潔に、そして礼儀よりも誠意が大事だって兄ちゃんが言っていた。
『え?』
上から2人の声が聞こえる。
見事なまでに重なってる・・・。
というか生徒会長だけじゃなかったんだ。
困ったな。腰を綺麗に90度に曲げたせいでよく見えない。
「弟子入りって・・・っておい?悠也?お前何してるんだ?」
こっちの声の人が、生徒会長じゃない方か。
ちらりと手が見える。
黒いネイルに、白いドクロ模様が描かれている。
手首には、重そうなチェーンのブレスレットがたくさんついている。
そういえばその、ドクロのネイル・・・噂で聞いた事がある。
確か名前は確か耀義 雅人・・・だった気がする。
クラスの女子がめちゃくちゃイケメンだと
騒いでいた人だと思う。
あんまり興味なかったから聞いてなかったけど、生徒会の一員だったんだ。