弟子入りさせて下さい、生徒会長!
「それが欲しいんですよ。そこでです。
昨年の優勝者である先輩のところに弟子入りして、ミスターコンに出ないよう説得すると共に、立ち居振る舞いを教えてもらおうと思いまして」
用意していたセリフを、一息に言って、生徒会長の反応を確認する。
「・・・なるほどね」
先輩が苦笑混じりに答えた。
「冬里先輩の妹って感じがする」
「どんな感じですか、それ」
「・・・やりたい事には一直線って感じかな」
困ったように、静かに生徒会長が呟いた。
失礼だな。私は兄ちゃんとは違う。
あんな無鉄砲なやつじゃない。