悪党みてぇな貴族だった俺、転生した現代で小動物系美少女をふる
「ここを少し進んだ先に、クラス発表の紙が貼られているボードがあるからね」

 親切にも口頭でそう教えてもらった理樹は、小さく礼を言って拓斗と正門を通過した。そこから数メートルも進んでいない距離で、唐突に後ろから、可愛らしい女子生徒の叫び声が上がった。

 周りがざわりと騒ぎ立って、理樹と拓斗も予想外の甲高い声に驚いて足を止めた。振り返ると、そこには自分たちと同じように、ブレザーの胸元に新入生と分かる造花を付けた一人の女子生徒が立っていた。

 覗いた首も手足も細く華奢であるが、体系が分かる制服のブレザーからは、発育良い胸の膨らみが主張していた。腰はきゅっとくびれており、形の良い白い太腿を覗かせて制服のスカートが風に揺れている。

 ヘアピンや飾り留めもされていない長い髪は癖がなく、絹のように柔かな印象で細い腰元をすっぽりと覆っていた。生粋の日本人とは思えないブラウン寄りの色をしたその髪は、日差しの下で柔らかな栗色を強めている。
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