君への想い、この音にのせて〜こじらせ幼なじみの恋の行方は〜
鈴と付き合ってからの初めての登校は、幸せすぎて。
あれから、夢じゃないよなって何度も思ったけど、繋がれた手が現実を教えてくれた。
学校に近づくと鈴は、手を離したいと言ったけど、断った。
無理無理。
離す必要なんてねーと思ったし、鈴は俺のだって、見せつけてやりたかった。
俺って独占欲ヤバいんだなってこの時思った。
早速、長谷部は俺に構わず鈴に絡んでるし。
意味深なこと言うから、俺はムカついて鈴を問いただした。
そしたら案の定、長谷部に告白されてるし。
しかも、諦めない?
ふざけんなよって思った。
アイツまじで油断できねぇじゃん。
鈴も無防備だし、鈍感だし、隙もありまくりだからな。
付き合ってるのに、彼氏は俺なのに、焦る。
まじで鈴のことになると余裕がないんだなと改めて思った。
もうだせーことはしないって決めたのに。
独占欲丸出しの俺は、鈴の唇を何度も奪ったんだ。
離れたあとの鈴の顔は少し目が潤んでとろんとしていて、マジでやばかった。
こんな顔させるのは俺だけでいいし、他のやつに見せるなんて論外。
絶対、離してやれねー。
そんなことを思っていた。