君への想い、この音にのせて〜こじらせ幼なじみの恋の行方は〜
自分の部屋のベッドに座ってからもぼーっとしていたと思う。
時計を見ると、もう21時だ。
今日は早く寝ちゃおうかな。
でもその前に、喉が乾いたからリビングに行こうと部屋のドアを開けた。
リビングのドアが開いていて、お父さんの声じゃない男の人の声が聞こえて、耳を澄ませた。
「ーーほんと遅くにすいません。ちょっと鈴と話させてもらってもいいですか?」
「もちろん、いいわよー。部屋にいると思うわ」
・・・・・・奏だ。
静かに部屋のドアを閉めた。
ど、どうしよ。
今からこっち来るの?
まだ話すことまとまってないのにっ。
えぇぇー
内心かなり慌てている私はとりあえず、ベッドの上でストレッチをしているフリをした。