君への想い、この音にのせて〜こじらせ幼なじみの恋の行方は〜
「俺、今もめちゃくちゃ長谷部に嫉妬してる」
言葉を発せないでいると、先に奏が口を開いた。
「・・・え?・・・・・・しっと?」
「うん。・・・鈴のことで、俺が知らないことをアイツが知ってるって思ったらめちゃくちゃ腹が立つ。・・・頭ポンポンとか勝手に触ってっし、・・・すげームカついてる」
奏は少し視線を下げてそう言った。
「・・・・・・でも奏も。奏も美希ちゃんと楽しそうに戯れてたよね・・・」
奏が言った言葉に反射的に返してしまった。
「え?美希・・・?・・・あぁ、あれはべつに、友達同士だし、いつものこと・・・・・・・・・、え、鈴、もしかして、妬いてくれてんの?」
「っ、」
・・・・・・妬いてる?
私が、美希ちゃんに?
これって・・・そうなの・・・?
俯いたまま、必死に答えを出そうと自分に問いかけていると、ベッドが揺れたと思った次の瞬間、ふわりと奏に包まれた。