君への想い、この音にのせて〜こじらせ幼なじみの恋の行方は〜
「はぁっ、もう大丈夫だろ。鈴、大丈夫?ドレスだし大変だったよな」
私たちは、校舎裏に回って非常階段から3階の空き教室に入った。
「はぁはぁ・・・うん。大丈夫。裾持ち上げれば走れたから。それに奏が気にしてくれながらだったから、全然平気だったよ」
「よかった。だいぶ冷えただろ?肩出てるし」
「あーちょっとね。でも大丈夫」
「着替えさせてあげたいけど、でも、このままの鈴をちょっと独り占めしたい」
そう言って奏は、ひょいっと私を抱き上げると机に座らせた。
「なんか・・・改めて見られると、ちょっと恥ずかしいな」
目の前に立っている奏の顔を見上げた。
「あーもう。その顔反則」