君への想い、この音にのせて〜こじらせ幼なじみの恋の行方は〜
「鈴、鈴の部屋で話そう」
「あ・・・うん」
私の部屋に入り、ふたりでベッドサイドに腰掛けた。
「さっきの話だけど、ちゃんと鈴に話すつもりだったんだ」
「アメリカ・・・行っちゃう・・・の?」
「・・・うん。MVPに選ばれた選手は、バスケ留学権がもらえるんだ。それで2ヶ月間、アメリカのバスケチームでプレーさせてもらえることになってる」
「そうだったんだ・・・すごいね!2ヶ月?」
「うん。急だけど、12月26日から約2ヶ月で2月後半あたりに帰ってくる予定。・・・・・・正直、ちょっと行くか迷ったんだ。鈴としばらく会えなくなると思ったし・・・でも、やっぱりバスケでプロ目指してる俺にとっては、またとないチャンスだし、行きたいと思った。・・・自分勝手でごめんな」