君への想い、この音にのせて〜こじらせ幼なじみの恋の行方は〜
「わー、綺麗ー・・・奏すごいねっ」
「綺麗だな」
16時から点灯されているイルミネーションは夜が深まっていくにつれて輝きを増していった。
あたたかいゴールドに光り輝くツリーの前で写真を撮っている人たちがたくさん。
もちろん私たちも思い出に残した。
「鈴」
見上げていたツリーから奏の方に顔を向けると、
「っ、」
目の前が奏の顔で暗くなって、少しひんやりした柔らかいものが唇に触れた。
それはゆっくりと離れ、視界も明るくなる。