君への想い、この音にのせて〜こじらせ幼なじみの恋の行方は〜


「飲み物持ってくるから、適当に座ってて」


奏の部屋に通され、ベッドの前に置いてあるローテーブルにケーキの箱を置くと、すぐそばに腰を下ろした。



奏の部屋に入るの久しぶりだなぁ。


中学生になった頃から、奏が私の部屋に来ることはあっても、私は奏の部屋に行かなくなった。


今思うと、男の子っていうのを意識しだした頃なのかもしれない。


久しぶりに訪れた奏の部屋はなんだか新鮮で、興味深くて、ぐるっと見渡してみた。


昔あったおもちゃは当然なくて、どこかのチームのユニフォームやお洒落なスニーカーが飾ってあったりして高校生男子の部屋なんだというのを実感した。



カチャッ


「そんな見られるとなんか恥ずいんだけど」


奏がサイダーのペットボトルとコップやお皿類を持って戻ってきた。


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