君への想い、この音にのせて〜こじらせ幼なじみの恋の行方は〜
お弁当を持って、十也くんのあとをついて教室を出ようとした。
あれ、蘭ちゃん?
蘭ちゃんが奏の肩に手を置いて、コソコソとまだ何か話している。
「蘭ちゃーん?行くよ?」
「あ!うん!今行く!」
蘭ちゃんは奏の肩をポンっと叩くと、お弁当を持ってこっちへ来た。
「何話してたの?」
「なんでもないよ」
なんだか楽しそう。
??
頭にハテナが浮かんだけど、そんなに気にすることじゃないかとそのまま歩きだす。
「何してたんだよ、滝。時間なくなるぞ」
「ごめんごめん、さ、行こっ」
蘭ちゃんと十也くんと3人で音楽室へ向かった。