君への想い、この音にのせて〜こじらせ幼なじみの恋の行方は〜
これから2ヶ月も奏に会えないなんてまだ実感が湧かないけど、もう今頃彼は空の上。
バスケを頑張りに行くのだから、私もうかうかしていられない。
2ヶ月後には、私のソロコンクールがある。
それに向けて集中して取り組もう。
最近は、今までの不調が嘘のように音の調子が良くなった。
奏が好きと言ってくれた私の音に更に磨きをかけて、良い結果を残したい。
奏もちょうど帰ってきて、観に来てくれるはずだから。
それから毎日、奏とはメッセージのやり取りやアプリを使ってたまにTV電話をしていたから、我慢できないくらい寂しいと感じることはなかった。
「やっぱこっちの選手は体格も全然ちげーし、迫力あるよ。最初は圧倒されたけど、最近はだいぶ慣れてきたかな」
「そっかぁ、すごいねぇ。友達とかはできた?」