君への想い、この音にのせて〜こじらせ幼なじみの恋の行方は〜
「うん。完全にコミュニケーションとれるわけじゃないけど、なんとなーく言ってることわかるし、英単語とジェスチャーとかアプリでなんとかやってる」
「ふふ、奏はどこでもやっていけそうだもんね」
「まあな。鈴は?最近変わったことない?」
「んー、私はとくに・・・あ、話しかけてくれる男の子が最近増えた気がする、くらいかな」
「は!?・・・あー思ってた通りだな。今すぐ帰りてぇ」
「ええー、なに?大丈夫だよ?」
「俺が大丈夫じゃない。鈴、他の男に気移りするなよ」
「それはないよー。大丈夫、私が好きなのは奏だけだから」
「おまっ、不意打ちかよ。あーやっぱ今すぐ帰りてー」
他愛もない話をしたり、写真を送り合ったり、私たちなりに期間限定の遠距離恋愛を楽しんでいたと思う。
1ヶ月を過ぎたある日、急に奏と連絡がとれなくなった。