君への想い、この音にのせて〜こじらせ幼なじみの恋の行方は〜
「・・・・・・ほんと、ごめんな」
「ううん、無事ならいいの。まだしばらく入院なの?怪我は酷いの?」
「・・・怪我は大丈夫だけど、もう少し入院らしい」
「バスケは・・・できるの?」
「・・・うん、退院したら・・・できるよ」
「そっか、よかった。ご飯は食べてるの?」
自分のことは棚に上げて、そんなことを聞いていた。
「うん、食べてるよ」
「よかった。早く退院できるといいね。退院したらすぐこっちに帰ってくるの?」
奏の声が聴けて、すっかり安心して、いつも通り会話できていることを楽しんでいた。
「・・・・・・・・・鈴・・・」
「ん?どうしたの?」
急な沈黙に、胸が変な脈を打つ。