君への想い、この音にのせて〜こじらせ幼なじみの恋の行方は〜
「うぅっ・・・」
奏・・・会いたいよ・・・
会って話がしたいよ・・・
なんで・・・なんでアメリカなんか言っちゃったの・・・
別れたくなんか、なかったよ・・・
いつもみたいに鈴って呼んでよ・・・声が聴きたいよ・・・
今なら全部嘘だよって言っても許すから・・・
だから・・・帰って来てよ・・・
「うぅ〜っ」
湧き上がる気持ちを一旦認めると、それはもう止まることなく溢れて、私の胸の中を埋め尽くした。
お母さんは嬉し泣きだけじゃないことに気づいているのだろう、私が泣き止むまで何も言わずにずっと背中を優しく摩ってくれていた。