君への想い、この音にのせて〜こじらせ幼なじみの恋の行方は〜
「・・・わかった。それまで鈴ちゃん、誰にも取られないといいな。当たり前だけど、鈴ちゃん元気ねーぞ。男は付け込み放題だな」
「お前・・・焦ること言うなよ。頼むからちゃんと見張っとけよ。俺が言える立場じゃねーけど・・・鈴のこと、これからも気にかけてやって欲しい」
「ハッ。いつものお前だな。気になるなら、お前から連絡してこいよ。そしたら、鈴ちゃんの近況教えてやっから」
「・・・毎日でも知りてぇよ。でもまあ、たまには連絡してやるよ」
「ハハッ、まぁいいわ、待っててやるよ」
それから他愛もない話をして電話を切った。
勇也と話した後は、電話するまでの俺とはまるで別人かのように、気持ちが晴れ渡っていた。
現実に、足は動かないけど、このまま何もしないで人生終わらせたくない。
難しいかもしれないけど、やれるだけやってみたい。
あーあ、勇也には一生頭上がんねーな。
そう思ってフッと笑い声が漏れた。
鈴・・・
どれだけ時間かかるか分からねーけど、絶対会いに行くから。
だから、その時はーーー