君への想い、この音にのせて〜こじらせ幼なじみの恋の行方は〜
新たな始まり
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ガタッ
椅子を引いて自分の席に座る。
今、教室には誰もいなくて私一人。
目の前には大きな「卒業おめでとう」の文字と綺麗なチョークアート。
少し前に卒業式が終わって、みんなで外で写真を撮ったりしていたが、一通り写真を撮ったあと私は一人教室に戻って来た。
窓の外ではまだガヤガヤと楽しそうな声が聞こえる。
高校生活の最終日、私はゆっくり思い出に浸りたかった。
椅子の背もたれに背中を預けて、机に触れる。
奏も一緒に卒業したかったな・・・。
あれからあっという間に1年が過ぎた。