君への想い、この音にのせて〜こじらせ幼なじみの恋の行方は〜

「結構あるんだろ？さっきみたいなこと」

「え？」

「告白。大学入ってから何回目？」


「あー、えーと、何回目かな、はは」


笑って誤魔化した。


確かにさっきのが初めてではないけれど。


「なぁ、華山。俺と付き合ってるフリしねぇ？」


「えっ？」


「付き合ってるフリ。本当に付き合うわけじゃなくて、偽の彼氏彼女。そしたら告白も減ると思うんだよ。･･･俺も正直、最近多くて困っててさ。だから、華山が良ければ偽彼女やってもらえると、俺も助かるんだけど、どう？」


えぇーっ

そんな、付き合ってるフリなんて･･･。

確かにさっきみたいな告白も多いから、それが減るなら本当に助かる。

十也くんも、高校の時は奏が一番モテてたから、そんなにだったけど、大学入ってすごいモテてるんだよね。


「いや、でも･･･」

簡単にハイと言えないのは、私は奏が好きだから。そして、十也くんは、私に好きだと告白してくれた人だから。

結局あれからだいぶ経ったけど、まだ私のこと好き･･･なのかな？

いや、さすがにそれはないよね。