君への想い、この音にのせて〜こじらせ幼なじみの恋の行方は〜
「できたよー」
鈴ができあがった料理をキッチンカウンターにのせる。
「おっ、うまそ!運んでいいの?」
「うんっ、お願い」
そう言われてカウンターの前にある、二人用の小さなダイニングテーブルに料理を並べた。
「はい、じゃあ食べよっ」
「やった、いただきます!」
鈴が作ってくれた料理は、生姜焼きにサラダ、なめことネギの味噌汁だった。
「物足りなかったらごめんね、冷蔵庫にあるもので作ったから」
「いや、めちゃくちゃ美味いよ!この味噌汁とかめっちゃ沁みる。あーー和食最高。鈴も疲れてるのに、作ってくれてありがとな」
「ふふ、私が作りたかったからいいの。今度はもっとちゃんと作るね」
可愛い笑顔を見せる鈴。
あー、俺、今めちゃくちゃ幸せだな。
気づいたらご飯をおかわりまでして、あっという間に食べ切っていた。