君への想い、この音にのせて〜こじらせ幼なじみの恋の行方は〜
「鈴の気持ち、無理に否定しないで認めてあげようよ。好きでいるのは自由なんだから」
"好きでいるのは自由"
その言葉に、ふわっと心が軽くなった気がした。
まだ好きでいる・・・か、
彼女がいるからと無理に諦めようとしていたけど、確かに無理に諦める必要もないかもしれない。そう、思った。
「蘭ちゃん・・・、私まだ、奏のこと好きでもいいのかな?」
「うん、いいんだよ」
蘭ちゃんは優しく頷いてくれた。
「そっか。・・・私、奏のこと好きでいる。そうする。・・・ありがとうっ、蘭ちゃん」
「うんっ、鈴は笑った顔が一番可愛い!っさ、お腹も空いたし、お弁当食べよっ」
「うんっ」
蘭ちゃんのおかげで、さっきまでのどんよりした気分は一瞬で晴れて、いつものようにお弁当をひろげて食べ始めた。
「あ、そーだ、鈴」
「ん?」