君への想い、この音にのせて〜こじらせ幼なじみの恋の行方は〜



SHRは終わったけど、結局奏はバスケ部の緊急の集まりとかで行ってしまった。


何を言おうとしていたのか気にはなるけど、急ぎの話ではないのかな。



なぜか、ホッとする自分がいた。



「鈴、部活行こー」


「うんっ」


蘭ちゃんと一緒に音楽室へ向かう。



「そういえばさ、昨日の長谷部はなんだったの?」


「え?・・・あ、そうだ。なにか話があったみたいなんだけど、あの後すぐ奏が来て、結局ちゃんと話せなかったの」


「ふーん、なるほどねー。・・・やっぱり長谷部もいよいよか」


「ん?蘭ちゃんごめん、最後の方聞き取れなかった」


「ううん、なんでもないよ。ちょっと急ごっか。なんか今日はパートと個人練の時間短くして、ほとんど全体で合わせだってさ」


「そおなの?じゃあ急がなきゃだね」


そう言ってパタパタと少し駆け足になる。



・・・そういえば昨日の十也くんは、何が言いたかったんだろう。


部活終わりにでも声かけてみようかな。



< 47 / 268 >

この作品をシェア

pagetop