君への想い、この音にのせて〜こじらせ幼なじみの恋の行方は〜

蘭ちゃんに話を聞いてもらえる。それだけで、昼休みまでをなんとか乗り切ることができた。



奏は、もちろん話しかけてこない。


そりゃそうだよね･･･
私が拒絶したみたいなもんだもん。




「で？何があったの？確か、長谷部と話したんだよね？」


「うん･･･ーー」


昨日部活終わってからの出来事を蘭ちゃんに全て話した。



「･･･なるほどね。しっかし、長谷部もやるわねぇ。それで、鈴はそんな長谷部に勇気を貰って、自分も告白しようと決めたところに、そんな事件があったと」


「うん･･･」


「ったく、奏のやつ」


「え？」


「ううん。でも、鈴は奏のこと嫌いになったわけじゃないんだよね？」


「･･･うん」


昨日のことは本当に驚いたけど、奏のこと好きなことには変わりない。


「ただ、なんで彼女がいるのに、そんなことするの？そんなこと言うのって思っちゃって･･･」


「そりゃそうだわ」