君への想い、この音にのせて〜こじらせ幼なじみの恋の行方は〜
負けられない戦い
試合当日。
どうやら今日の試合は、全国大会の県代表を決める大事な試合みたいだ。
私と蘭ちゃんは部活が終わってすぐ会場に駆けつけた。
奏たちは順調に勝ち進んでいて、今準決勝戦が行われている。
シューズがキュッキュと擦れる音
学校独自の応援コール
響き渡る大きな歓声
会場全体が熱気を帯びている。
この雰囲気に感化されてか、ドクンドクンと気持ちが高揚してくるがわかった。
「鈴、早く行こ!」
「うん!」
2階の星宮学園側のベンチに行くと、一番前の柵の所に立って応援しているお母さんたちを見つけた。