君への想い、この音にのせて〜こじらせ幼なじみの恋の行方は〜
ビーッ!!
試合終了のブザーが鳴ると同時に、
ワァー!!!
と歓声が上がった。
終盤で盛り返した星宮学園が勝利した。
「やったね!鈴!」
「うん!」
蘭ちゃんとハイタッチして喜んだ。
これから休憩を挟んで、決勝戦が行われる。
優さんたちがお弁当を運ぶ準備をしていた。
それを私と蘭ちゃんも手伝う。
この会場は、大きなアリーナで、選手たちの控室は別にあるからそこまで運ぶみたい。
「近くに行けるねっ」
お弁当とお茶を運びながら、蘭ちゃんがそう言ってきた。
!!
そうだ。何も考えずに手伝ってたけど、奏たちに会いに行くことになるんだよね。
わかった瞬間、妙に緊急してきた。