君への想い、この音にのせて〜こじらせ幼なじみの恋の行方は〜
「ヒューヒュー!」
「奏!おせーぞ!」
「ふたりで何してたんだよ〜」
打ち上げ会場に、手を繋いで現れた私たちをみんなが茶化した。
会費さえ払えば、だれでも参加できるこの打ち上げは、すごい盛り上がりをみせていた。
勇也くんと一緒にいた蘭ちゃんに、真っ先に付き合うことになったと報告しに行った。
蘭ちゃんは少し涙目で「おめでとう」とハグしてくれた。
「おい滝、いい加減離れろ」
しばらく抱き合っていた私たちに奏が口を挟んだ。